鉄鋼スラグの加工・販売

鉄鋼スラグとは

• 高炉スラグと製鋼スラグ

  

  鉄鋼スラグは鉄鋼製造工程において副産物として生成し、発生の工程から高炉スラグと製鋼スラグに分けられます
  さらに高炉スラグは冷却方法の違いにより、高炉水砕スラグと高炉徐冷スラグに分けられます。

• 高炉徐冷スラグ

  溶融状態の高炉スラグをゆっくり冷却して造られる結晶質のスラグです。
  水硬性を有し、所定の粒度に加工して路盤材などに利用されます。

• 高炉水砕スラグ

  溶融状態の高炉スラグを水で一気に冷却して造られるガラス質で砂状のスラグです。
  アルカリ刺激による潜在水硬性を有し、土工用、コンクリート細骨材、コンクリート混和材やセメント原料に使用されます。

• 製鋼スラグ

  水硬性を有する事や、硬質で耐摩耗性が大きい、内部摩擦角が大きいことなどから、路盤材、土木用材や地盤改良材に利用されます。

鉄鋼スラグの加工

• 高炉徐冷スラグ・製鋼スラグの加工

  加古川製鉄所では、徐冷した高炉スラグや製鋼スラグを所定の粒度に破砕した後、各種エージング（安定化処理）を行うことで、路盤材の素材や土工用材などへ加工しています。

• 高炉水砕スラグの製造・加工

  溶融状態の高炉スラグを急冷し、砂状の高炉水砕スラグを製造しています。
  高炉水砕スラグは砂状なので、未加工でも土工用材などに使用できますが、さらに磨砕加工することによって、シンコーサンド（高炉スラグ細骨材）へと生まれ変わります。

• アッシュストーン（フライアッシュペレット）の製造

  

  加古川製鉄所のボイラーで発生したフライアッシュに、セメントなどを加え、独自の技術で造粒することによりフライアッシュペレットを製造しています。
  所定の強度に達したフライアッシュペレットは破砕され、路盤材の素材であるアッシュストーンに生まれ変わります。
  アッシュストーンは2005年12月6日付でNETIS*へ登録されました。（登録No.KK–050111）
  *国土交通省の新技術情報提供システム（New Technology Information System）

• 路盤材の製造

  各種素材をミキサーで混合して路盤材の製造を行っています。鉄鋼スラグ入りの路盤材は水硬性を有し、優れた力学的特性を示します。

• 高炉スラグ微粉末の製造

  高炉水砕スラグをローラーミルにより微粉砕することで、ケイメント（高炉スラグ微粉末）を製造しています。

グリーン購入法について

鉄鋼スラグは天然資材（天然砂、採石など）を代替して使用出来ることから、高炉セメントB・C種、高炉スラグ細骨材、鉄鋼スラグ入り路盤材、土工用水砕スラグなどがグリーン購入法の特定調達品目に指定されています
グリーン購入法
2000年5月「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」

各種スラグ製品の品質試験

日清鋼業では、各種スラグの品質試験業務を行っております。
「コンクリート試験」「土質試験」「路盤材試験」など、整えられた試験体制は、新たなスラグの可能性を模索する技術開発を可能にしております。

鉄鋼スラグ製品

【鉄鋼スラグの販売管理に関するお知らせ】
＞＞＞ 鉄鋼スラグ協会のホームページへ
当社は㈱神戸製鋼所の加古川製鉄所、で厳重な品質管理の下、鉄鋼スラグ製品の製造、販売を行っております。
鉄鋼スラグ製品の販売につきましては、需要家の皆様に鉄鋼スラグ製品の特性を活かして適切にご利用いただくために、鉄鋼業界の団体である鐵鋼スラグ協会が作成した「鉄鋼スラグ製品の管理に関するガイドライン」を遵守し、品質管理、販売先確認、用途確認等を行なって参りました。
 
今般、同ガイドラインにつきまして一層の管理充実を目指した改定が行われました。
鉄鋼スラグ製品をご利用いただく皆様により一層安心してご使用いただけますよう当社においても「鉄鋼スラグ製品の販売管理マニュアル」を策定いたしました。鉄鋼スラグ製品は、天然資源の保護や温室効果ガスの発生抑制など、地球環境の保護・保全に寄与する有効な資源です。
 
当社では、今後とも有効な循環資源としての鉄鋼スラグ製品の製造、販売の管理を強化して参りますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。